送料が有料になることを許容することで、生活費を大幅に抑えることができる。毎日使う日用品を通販で買う場合は、送料にも敏感でありたい。*1
今回は次の商品を例に、最適な発注量を求める。送料は愛知県で378円である。
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最適な発注量を決める際には「経済的発注量」というORの手法を用いることにする。以下、文字式は次のWikipediaの記事に準拠する。
送料を減らすために発注量を増やすことは、投資の一種と考えられる。株式投資のリターンは4-6%程度と言われているので、額面利回り*2を6%は求めたい。今回は額面利回り10%を求めるとする。-(a)
また、フロスを保管にするのにも地代がかかる*3ので、そのことも考慮する必要がある。ここではフロス1個当り3.6円/年の地代がかかるとする。-(b)
以上(a),(b)より、フロス1個あたりの保管コストはH=324*10/100+3.6=36(円/年)となる。
さらにこの200ヤードのフロスを2ヶ月に1回使うとすると、D=12/2=6(個/年)となる。
また送料はE=378(円)である。
以上より、経済的発注量の値Qは、Wikipediaの式より
Q=√(2ED/H)=√(2*378*6/36)≒11.22(個)
最適な発注量は11~12個となる。目標利回り10%というそこそこ強気の設定をしても、2年弱の日用品を一気に注文した方が良いという結果になった。
【地代の求め方】
物を保管するのに必要な地代は、次のように求めればいい
物を保管するのにかかる地代= 物の体積 / 近所の賃貸物件の体積 * 近所の賃貸物件の家賃(円/月) * 12(月/年)
【具体例】
建付け面積20平方メートルで家賃5万5000円の物件に住んでる人が、2Lのペットボトル飲料を保管する際にかかる地代を求める。このときの地代は、高さがだいたい2mとして
(2/1000) / (20 * 2) * 55000 * 12 = 33(円/年)
ペットボトル1本を保管するのにかかる地代は年間で33円となる。
*1:毎日使う日用品の送料は固定費なので、敏感でありたい。固定費に敏感になるべき理由は次の動画の通り。https://www.youtube.com/watch?v=R2c6g55U1LE&list=PLpwLNivKud-jSHTx8hArrxyUqmLgm1opb&index=5
*2:在庫が無駄になる可能性をゼロと仮定したときの利回り。在庫が無駄になる(気が変わってその商品が要らなくなる)可能性が高い場合は、額面利回りと実質利回りの乖離は大きくなる
*3:物を保管すると場所を取るので。これはマイホームでも変わらない。ただし、本当にスペースが余っている場合は、地代をゼロとしてもよい。